top of page

人工衛星と旅客機による大気成分等の観測に関するJAXAとの共同研究開始

2020年9月27日

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」)と人工衛星と旅客機から都市域の大気成分等の分布を遠隔観測(リモート・センシング)する共同研究を開始するプレスリリースを発表しました。


 JAXAでは2009年以来、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)により地球全体の温室効果ガスの増加を捉えてきました。本研究では、「いぶき」の観測技術を応用したJAXAの観測機器をANAの旅客機内に持ち込み、主要都市における大気成分(二酸化炭素、二酸化窒素)等の詳細な濃度分布を観測します。このデータと「いぶき」等の人工衛星が取得したデータを組み合わせることで、地球全体を観測する人工衛星だけでは把握が困難であった都市域における人間活動に伴う温室効果ガスの排出量を、交通・産業などの発生源別に評価します。まずは、東京(羽田)―福岡便から観測実験を開始する予定です。将来的には、人為起源の二酸化炭素排出量の7~8割を占めると考えられている都市域における温室効果ガス排出量削減策の検討や削減効果の評価に役立つデータを提供し、世界各国に温室効果ガス排出量削減のための対策を義務付けたパリ協定への貢献を目指します。




JAXAは、本研究を通じて、旅客機からのリモート・センシングによる大気成分等の観測・推定手法の有効性を検証するとともに、旅客機の観測データと衛星データを組み合わせて解析することで、衛星単独での観測よりも詳細なエリアごとの温室効果ガス排出量を評価・検証する手法の構築を目指します。  ANAHDは、本研究を通じて、旅客機を活用したリモート・センシングの可能性や実現性等を検討します。


本研究を通じて、JAXAとANAHDは宇宙と空から環境問題をはじめとする地球規模の社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。



https://www.anahd.co.jp/group/pr/202009/20200928.html

bottom of page